ワインバーグ『コンサルタントの道具箱』(2003、日経BP)を読んでいる。
本屋にいけば著者の名を数多く見ることができる。コンピュータ関連書籍のコーナーだ。有名な人らしい。この本も、あーまた新刊が出てるんだな、という程度だったのだが、その日は「本を買う、いろいろ買う、迷わず買う」な気分になっていたので、中身も見ずにお買い上げ(ときどきこうやって散在しちゃう。無駄ではなく自分的には戦略的先行投資なつもり。本を選ぶのも勘が大事。amazonもいいけど、リアル書店での出会いも大切だ)。
で、今日読みはじめたんだけど、なるほど、おもしろいね。ぼくはセルフヘルプ的な役割として本書を受け入れた。いろんなことで「つまらないこと」にならないように、いくつも出てくる各種法則がスキルの束として登場する。著者は自らのこれまでの経験を通して自分を世界とのつきあい方を16個の「道具箱」として提案してくれる。
コンサルタントという職業名は、どう日本語に訳すのか知らないけれど、充実した職業のひとつだなぁ、という印象をもっている。一方で、なんだか知識をふりまわして、どこまで地に足がついているか分からない人たちという勝手な連想もしてしまう。たぶんそのどちらとかいう前に、本書は個人の生活レベルで有効に機能する提案にあふれている。読みやすく、思い当たる部分も多い。ビジネスとかコンサルタントと呼ばれる職種のひとだけでなく、いろんな人が読んでそれぞれに気づける部分があるのではないかと思う。
依頼主(クライアントってやつですか)や担当者とのつきあい方を考察しているのではない。社会とのつきあい方、または、自分のあり方を述べているといえるだろう。
うーん、楽しい出会いだった。ほかの著書も読んでみよう。