見たいと思っていた作品。
精神科病棟が出てくることも含めて「レナードの朝」にも似て落ち着いた展開だという印象を持った。K-PAXから来た訪問者であるprot(プロート)を演じるKevin Spacyのふるまいはおおげさすぎず、精神分析医として登場するJeff Bridgesもわれわれを代表するかのように、いろんなことを考え悩み行動する。ぼくらのかわりであるかのようだ。
もちろんこまかなところを探していけば、描写がたりないとか、なんだか話がとんじゃってないか、とかいうのがあるとしても、2時間ちょうどの作品としてうまくまとまっていたのではないでしょうか。
「過去の選択が現在を作るように、現在の選択が未来を決めていく。」
これは「環境デザイン論」で中高生に初回授業時に話していた内容とほぼ同じ。自分がどこにいるのかを知るってことなんだけど、過去と未来の交差点である現在には同時に過去と未来が含まれているわけです(どこからどこへ、を意図(デザイン)しよう、が題名になった)。
昔訪れたローズセンターも出てきて、そのころ考えてたこと、受講者たちに伝えたかったことなんかを思い出せた。それだけでもよかった。