DVD『深呼吸の必要』を見ました。
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最高です
サトウキビ刈りのシーンは鹿児島だ
長田弘による詩集のほうを先に読んでいたため、そのイメージを重ねながら。「傷を抱えて都会から来た若者たちがキビ狩りその他の経験を通して成功体験を再学習する話」です(って書いたらステレオタイプすぎるか)。見る人の年代というか経験によって反応がいろいろあるタイプの映画でしょうね。
映画に限らず限られた時間の中で話が展開し都合よくアクシデントが起きないと、そもそもつまらない作品になりがちです。でも、この作品のようにそもそも温度差があまり無かったり、突発的な大事件をできるだけ減らそうとしている、という作品も増えつつあるように思います。
それが「だらだらとしたつまらない感じ」でなく「なんだか残る感じ」になる要素はなんだろう、と最近は考えたりするわけです。映画以外でも音楽や小説などでもその流れがあるような気がしているのですが、どんな人が買っているんだろうか、という点も含めて個人的に関心を持ってみています。
「みんな」の単位が小さくなっていく時代にあわせて娯楽作品の流行も変わるのかもしれません。かといってネットを経由してすべてがつながるというのはおそらく幻想(その可能性は開かれている、といった程度)だし、情報の流通(コピー、移動)がある程度最適化されるに過ぎません。
どうなってるのかな。
足元が見れるようになってきた、ってところでしょうか。
おまけ1:
過度の演出なしに日常の空気感を描ける人はそれだけの視力を備えているわけで、ふだんの生活でもそういう人をこそ信用したいと思います。自慢話とか(屁)理屈の多い人は苦手です。くさいし。
おまけ2:
おじいはまだしも「おばあ」のあのしゃべらなさって何だろうな、と思いました。演出もあるのでしょうが、我慢強いというかなんというか。でも、見てるところは見てますよ、みたいなのがあってそれが個人的にはいいなあと。子供いないのかね。
おまけ3:
秘密(うまく書けませんでした)。
晶文社 (1984/01)
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大人になりたかった子供のときの自分に出会える詩
心の水平線を静かに眺めたい日に。