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きひん

帰りがけにコーヒーを飲みつつ、閉店までの限られた時間を利用して読書。

国家の品格
国家の品格藤原 正彦

新潮社 2005-11
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卑怯はだめだ、正義は正しい、というのはわかるけど、その絶対性みたいなのが揺らいじゃうところが現代社会の悩みなんだと思う。だから「なんで勉強するの」「なんで人を殺してはいけないの」みたいなところまで質問のレベルが後退していくのかな、と。この本が売れているのも、講演での話し言葉をベースにしてわかりやすい、というがある気もします(別に口述筆記が悪いという意味ではないです)。

情報が増えてくるとそれを自分の中でマッピングすべく世界を相対的に見てしまうが、その反動もでてくる。たぶんテロとかもそんな風に理解できるのかもしれません。その振り子がゆれていくなかで、個人単位で自分が抱えているものを見据えていくことがとりあえずの課題なのかな、とか最近は考えています。

どうやって、ってのはまた別の話ですが(藤原さんの場合には数学の美しさにはまることだったりそれを伝えることだったりするのかと)。

おまけ:
まあなんでもいいんでしょうけど。そんなとき人の真似してるようじゃそれこそ卑怯な感じですね。そういうのをしている人が身近でいるとかなりさみしい気分になります。変にプライドが高いだけなのも迷惑ですが。

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2006年03月10日 23:00に投稿されたエントリーのページです。

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