武力と宗教と権限と財産と情報。歴史を振り返ると、持てるものと持たざるものが社会構造を垂直に形成してきたといえるだろう。武力や宗教だと序列化するのも楽なんだけど、財産や情報ぐらいになると、手段を産む手段を持てるようになるから、こんどは水平に配置された構造ができはじめる。
よくいわれるように、農業が胃袋、工業が手足、情報業が脳にあたる。脳は意識と無意識でよこにつながりはじめる。工業の発達は、モノやヒトの移動をうながした。意識はコトバを生み、水平に(かつ階層的に)わたしたちは広がっていく。
意識や無意識のレベルで、強力な乱反射が進む現代において、垂直構造をなつかしんだり、水平構造をつきすすめようと考えても、たがいに打ち消しあうだけである。たて方向とよこ方向の動きをうまく合計したところに、あたらしい動きが生じるといえる。
前向きに挑戦する、のは大切だと最近思う。