村上龍『シールド(盾)』を読み終えました。
といってもすぐに読み終わる絵本形式の物語なんですけどね。
シールド(盾) | |
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んー、話は単純ですがいろいろなヒントの込められた作品です。『13歳のハローワーク』もそうでしたが、わかりやすい表現が多いです。それでも読み取るものは人それぞれでしょうね。少なくとも子供向けに限定された本とはいきません。
それよりも主人公二人のどちらもの視点からさまざまな「気づき」が描かれている点が興味深かったです。読者もきっとどこかに自分を重ねることができるでしょう。ラジオドラマみたいな感じとでもいえばよいのか、なんだか余韻の残る設定です(でも、たとえば「名なしの老人」を含めてこの話はハッピーエンドなのかな)。
たとえばこれを読む自分の父親や弟などを想像してしまいました。母親はどうかな。だからどうしたのよ、って感じかもしれませんが。
おまけ:
やっぱりこの値段はAmazonでの販売を意識した設定なのかしらん。