(前回の続き)
「エベレーター」のような言い方は、音声学的とか言語学的には音位転換またはメタセシス metathesis などの名称で呼ばれます。一般的(でもないか)にはスプーナリズムという言い方も。「ふいんき <ーなぜか漢字変換できません」みたいなのはそれを茶化しているわけですね。
子どもの発達とからめたものなど、研究としては様々なアプローチがあるようです。でもそれ以前に、具体的な例を集めたものは単に見てるだけでも面白い。例えば、子どもの言葉とエベレータ症候群とか。検索してると「エベレーター症候群」っていう呼び方があちこちで出てくるけど 誤認性エベレーター症候群 がオリジナルなのかな。
そういえば自分も小さな頃にはよく換気扇を「かんせんき」って言いそうになってたのを思い出しました。今にしてみれば、(1)子供はあまり日常使わない言葉だし、(2)漢字として知らないから意味のおかしさに気づかないし、(3)頭の中の意味ネットワーク的にはより身近な扇風機「せんぷうき」に機能的にも音的にも近くて(「せん」が前に行くのと、「なんとか機」のように「き」で終わる方が慣れている?)引っ張られるから、というような視点で分析できるんだとは思うのですが。
おまけ:
そういう学問的追求とはまったく関係なしに、ほぼ日刊イトイ新聞の 言いまつがい はおすすめです。でも、人前で読むのは避けるべきかも。
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