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BOOK アーカイブ

2003年07月21日

考具(考える道具)

加藤昌治さんの『考具(こうぐ)』(2003、TBSブリタニカ)を読んだ(amazon本書のサイト)。

本書ではアイデアの入出力や整理の方法が多く取り上げられている。なかでもマンダラートの実用例、フォトリーディングについての紹介が、個人的にはもっとも興味深く読んで良かった。どちらも存在は知っていても手を出しにくかったのだ。「楽しさ」が伝わってこなかったのか、自分で試してみることもしなかった。

今回のように、第三者がためしてその利点や特徴を報告するのは、書く人にもよるが信頼度があがるようだ。口コミのチカラだ。どちらも、存在や発案者の書いた本やサイトは知っていても、どれだけ使えそうか、がこれまでは伝わってこなかったのでした。

ところで、
今泉浩晃さんのマンダラートについて読んでいたところ、PROJECT XANADUzigzagを思い出した。

ムリのある分類かもしれないが、前者は脳を刺激する方法、後者は脳を整理する方法にあたる。マインドマップは、その中間(自由度は高いがそこ止まり)だろうか。

2003年08月11日

保坂和志さん新刊着

保坂和志さんの『カンバセイション・ピース』が届いた。表紙がとってもよい。さっそく読みはじめる。

記憶やリアリティの特性にふれようとする箇所が多い。登場人物や展開もよいが、こうなのではないか、という世界の見方についての提案めいた部分がもっとも興味深いのだ。保坂さんの作品はどれも表紙からしてよいが、表紙からして実感があるのだから。

読者としては、それをたのしみに確かめながら読んでるようなところがある。単なる話を聞いてもどうも思わなくて、結果として引き起こされるものによって、評価が決まってくる。感動とか驚きとかでもいいけど、そうそう、そうなんだよねー、ってのも効果バツグンだ。そこんところが今回は多いのだ。

読み進むのが楽しみである。

2004年02月29日

脳とコンピュータはどう違うか

「コンピュータをバカにしてはいけない。」 (茂木健一郎)

チンパンジーの人間に対する近しさに焦点をあてるより(1)は、互いに近いのかもね(2)、でも別なんだよねぇ(3)、と考えればいいということだろうか。「コンピュータをバカにしてはいけない」、というタイトルは(3)から来るものだとすれば、チンパンジーだけでなく、話の通じない人たちも、コンピュータも、同じように考えていいんじゃないか。

でも、相手によってツボが異なるようで、結局こちら側の工夫が必要だったり、いつもうまくいくとは限らなかったり、苦労は絶えないんじゃないか。

え、相手もそう思ってるって?

『脳とコンピュータはどう違うか』(ブルーバックス)

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やきそばパンの逆襲?

やきそばパンの逆襲(2004、河出書房新社、Amazon.co.jpで予約)

橘川 幸夫さんの新著。さぁ買おう。

以下はメモ。

メディアが何をしたか?(1984)

企画書―1999年のためのコンセプトノート(1997)

「生意気」の構造―団塊団塊ジュニアの発想が変える21世紀の日本(1993)

2004年05月28日

からだのひみつ

昨日本屋に行った時に、本当は別の本を探してたんだけど、見つからず。
いつものように「ついで」に買った本の一冊。帰宅後そのまま読み終えた。

面白い。

読むべし。田口氏の経験と好奇心に、寺門氏の知恵がミックスされて、話が進んでいきます(少し横道にそれるところもあるけど)。僕は付せんを貼りながら読みました。反省したり納得したり。すげーなー、骨盤って、と感心したりして。臓器と感情の話とか。

近頃は「からだ」に目を向ける時期なのかと思う。個人的にも。シンクロニシティ万歳。

あ、『こころの秘密』ってのもあるんだな。でも、2003年だから、まだ文庫では出ないのか...
その前に『かわいいからだ』を読みたいな。で、『かわいいこころ』へ。他にもずいぶん出てるな。

ん?「からだ」と「こころ」...そっか、心身論の話だって考えることもできるかも。

からだのひみつ
田口 ランディ , 寺門 琢己



Amazonで詳しく見る4101412324

2004年06月05日

そうきますか

おととい買った『リアル』3巻(井上雄彦、集英社Young jump comics)を読む。

先日見た(本も読んだな)『世界の中心で...』を例に出すまでもなく、不幸な話を背景にすることで、ドラマ性というものが引き出されている作品は少なくありません。でも、不幸な話のほうにだけ気持ちが持っていかれると、「感動した」で終わってしまうのでいけません。そんなに泣いてばかりもいられないですよ。わかってて「そうくるのか」とか考えちゃうぐらいじゃないとね。(作品を楽しめてないとかいわれちゃうかもしれないですが)いいじゃないすか。

いや、たしかに、少し泣いたけどさ(笑)。
(3巻目だし、それぞれの子供時代のエピソードとかで、読者にとっても共有している文脈が広がっているから、感情的なスイッチが入りやすいのでしょうね。)


real03.jpg

4巻は2004年秋発売の予定らしいです。
期待してます。

2004年06月14日

さ、下巻へ

上巻を読み終えました。
おもしろいです。次は下巻へいきましょう。

『ダ・ヴィンチ・コード (上)』
ダン・ブラウン(著)、越前敏弥(訳)
2004、角川書店、1,800円+税

辞書を衝動買い

辞書を衝動買い(笑)。いや以前から欲しかったんだけど、先日生徒用の問題集を探しに本屋に寄ったら、目があっちゃって...

ちょっと幅が広いのが好き。開いたときの安定感が違う。

読了、きっかけに感謝

読み終わりました。
ふふ。最後の方は平和なものでした。

ふせんを挟んだのは下巻の2箇所。39ページと48ページ。
前者は、いつか確かめたいなぁという興味半分で。
後者は、だとしたら面白いかもな、という期待を込めて。

『ダ・ヴィンチ・コード (下)』
ダン・ブラウン(著)、越前敏弥(訳)
2004、角川書店、1,800円+税

最後まで飽きず、内容も興味深いです。キリスト教が浸透している国や地域ほど、反響は大きいことが予想できます。日本ではさらに、小説として(海外で売れている作品ということで)売れていくのでしょう。映画化も楽しみ。

そもそもこの本に出あったのは、TKMさんのエントリを読んだのがきっかけ。出版社の立ち読みコーナーでの書き出しにひきつけられ、本屋での計画的衝動買いとなりました。ありがとうございます。充実した時間をすごすことができました。

(そうそう、隆慶一郎『吉原御免状』も面白いですよね。こちらは鷲田小彌太さんの本で知ったんですけど。歴史の影という点では共通するところもありますね。女性についての描写とか。)

さて、ごはん食べよっと。

2004年06月15日

あと10冊

松岡正剛さんの千夜千冊が990冊まできました。
あと10冊です。とかいっておいて、実際には何冊も何冊も文中で取り上げているので、数えきれません。びびります。

2004年08月06日

中村さん

中村修二さんの本はいろいろ買ってみたりしてます。だいたい似た話なんですけどね。エピソードとか対談相手との会話が楽しみで。今回は子供も積極的に対象にしているようで、多くの漢字に振り仮名がふってあります。

大好きなことを「仕事」にしよう

この本も口述筆記なんでしょうね。書くより話す方が面白い人なのかもしれません。もう少しつっこんで、話を聞ける人との共著とか読んでみたいかも。

2004年08月07日

めじから

目利きのすすめ、みたいな本です。

前半は眼力の重要さについての説明、後半は評価が抽象的にならないための方法を紹介している。もちろんこの方法に限らないが、様々な人物や作品を自分のなかで相対的に位置づけていくことが、本人の眼力養成につながると考えればよいだろう。その点では同じ著者の『偏愛マップ』にも通じる。他の人と互いに公開すればコミュニケーションのきっかけとしても有効だし、『会議革命』も起こるかも。『自分のスタイル』を持つことにつながるとも言えるわけだ。

さまざまな人物像を含む作品を読むことで、自分が引き上げられる快感を得たいなら、質に限らず量も大切だ。没頭することで、自分の位置が以前と変わっているからだ。加えて次にどこへ向かうべきかをさぐる嗅覚がものをいう。これも眼力だろう。

blogって、そんな面でも効果的な仕掛けです。ついついリンクが増えてしまったり、自分を振り返ってみたり。

眼力

「がんりき」や「がんりょく」で変換できるが、最近の女性誌なんか見ると「めじから」でもいいのかな。

2004年08月08日

負け犬の遠吠え

読みかけですが、書いておきます。

著者の主張によればみごとに自分も「オスの負け犬」ということになります。えぇ、そうですよね。別にいいもんねー。...とか思うところがすでに負けてるわけですが、何か。

負け犬の遠吠え

勝者と敗者が混在するのが世の中。育った環境や気づきによって変化するとしても、基本的には勝ってる方がよいのでしょうね。でも、勝つための行動みたいなの見てると、んー、さむい。かしこく動いている(つもり)の人とか、世渡り上手な感じとか、気持ち悪い。合理的な考え方をするという点ではこの本の内容にも通じるが、ちょっと立ち止まって余計なことを考えちゃうんですもん、自分には無理だわ。

リスクとリターンで考えると、人生はシンプルになる!

先日読んだ『ニート』との関連も考えてみたい。

ニート―フリーターでもなく失業者でもなく

大げさに言えば、ADD/ADHDとか、片付けられない症候群にもつながる流れなのかも。社会がなんとなく停滞感をひきづりつつある中で、これまでの常識のいくつかが価値を失い、急な変化がスピード感や扱うべき範囲を地球規模に広げたり、あたらしい影ができたりしてることを背景として。

今回は影に「負け犬」という名前をつけました、というようなものだ。

読み終わって思うところがあればまたなんか書こう。

2004年08月22日

風のアジテーション

お、橘川さんの新刊が出るんだな。

風のアジテーション

買おう。

2004年11月10日

テスト

携帯からテスト

2004年11月17日

ベビネロ

すでに眉間にしわが…

2004年12月23日

ばねな

よし、年末まで本をたくさん読むことにしよう。

今日は生徒の読んでいたよしもとばななを休み時間に立ち読み。
それでもぐっとくる内容で、その後の授業にも余韻が残りました。感謝感謝。

High and dry (はつ恋)
High and dry (はつ恋)
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よしもとばなな
文藝春秋 (2004/07/23)
売り上げランキング: 6,562
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均: 4.43
5 今恋をしている人も、していない人も。
5 宝物が増えました。
5 人を好きになるということ


だってこうなんか切ないんだもん(笑)。
でも、今の自分には切ないのと若いのは区別がつかないかもなぁ。
(あ、区別しようとしているところからしてまずいのか。)

ちなみに最近自分で読んだのは『デッドエンドの思い出』かな。
こっちの方が個人的には心にしみる内容でした。

デッドエンドの思い出
よしもと ばなな
文藝春秋 (2003/07/26)
売り上げランキング: 1,342
通常2~3日以内に発送
おすすめ度の平均: 4.12
5 せつない!
3 袖触れ合う縁もあれば絡み合う縁もあり
4 ハッピーが訪れる予感

2002年からひらがなで「よしもとばなな」としたみたいです。
Amazonとかそういうのには対応しないのかな。もったいない。迷ってしまったよ。

2004年12月30日

三つ編み

三つ編みの練習をしてみました。
ヘッドフォンのコードの長さを調整するためです。

お、いい感じ。

2005年02月04日

昼寝術

昼寝は大好き。
でも、好き嫌いじゃなくて、効能もあるらしい。

という本を読みました。

仕事も勉強もはかどる 15分間昼寝術
ブルーノ・コンビ 藤田 真利子
草思社 (2004/07/22)
売り上げランキング: 56,221
通常4日間以内に発送
おすすめ度の平均: 3
3 実践すれば効果はわかるはず!!

メビウスが挿絵を描いていたりして、面白い。
内容としては「昼寝は大事」ってだけなんだけど。

ところで昼寝で数時間とか寝ちゃったりするのは、やはり夜にしっかり寝れていないということなんだろうか。朝まで起きてて昼に居眠りを繰り返したりしていると、合計時間的にはそれをほぼ取り戻しているみたいだけれど(それならきちんと夜に寝ろって、おれ)。

2005年02月15日

対話でこそ進む

哲学の本で対話ものってあるけど、
古代ギリシャの時代には、ずいぶんと新鮮な表現方法だったんだろうなぁ。

はじめて映画の台本を読んだときのことを思いだした。地元の図書館にあった『月刊シナリオ』だったと思うけど、学芸会とかでそういうのを目にしてたのに、なんだかドキドキしたもんだ。中学生の自分なりに面白さを感じたんだろうな。本屋でもないのに最後まで立ち読みしてたもん(笑)。

例えば、のりきらない説明口調の会話を登場人物に言わせているテキストって、ちょっと息切れしてて、読めない。うまいのだと、箇条書きに最短距離で走りきるものより、わかりやすい。そういうのって、どういうところに理解の秘訣があるんだろう。ちょっと研究の価値ありだ。

観念論ってなに?
観念論ってなに?
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冨田 恭彦
講談社 (2004/11/19)
売り上げランキング: 6,078
通常24時間以内に発送
おすすめ度の平均: 4.33
4 今だからこそ、観念論を問い直す
5 観念論とはなにか
Amazon.co.jp で詳細を見る

ところで柏木達彦シリーズはどこまで読んだんだっけ。

2005年04月28日

届きました

昼頃届きました。


2005年05月11日

こわれもの

「こわれもの」って、「こわれやすいもの」ってことだと思うんだけど、なぜか「こわれたもの」と連想してしまいます(僕だけ?)。

もちろん、そんなものが届いても困りますけど...


2005年05月20日

まるで

靴下選びはまるでトランプの神経衰弱。

アイマスクかも

あれだね、
サングラスして車を運転してる人って、条件によってはアイマスクして走ってるのかと思うね。

(で、大事なのは、
それもありえるな、とか思える自分や自分がいる時代とか環境なわけですが。)

別に「旧」運転席に座ってなくても、ハンドル握ってなくても、いいんだな。

...やっぱりそれはビビるな。

2005年08月16日

日蝕

平野啓一郎『日蝕』を読みました。『葬送』といっしょに買ったものです。

日蝕
日蝕
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平野 啓一郎
新潮社 (2002/01)
売り上げランキング: 8,564


「さかいめに向かっちゃうぞ、えいっ」って話かな。

昼間、フォトリーディングで全体に目を通した後、数ページ読み始めたところで眠くなって、10分の仮眠、のつもりが3時間ぐらい寝てました。これが夕方のこと。情報量が多かったのかもしれません。よく寝れました。

で、途中散歩に出かけたりしながら、2時間程度で読み終えました。案外読みやすいですね、飛ばしまくりですが。つーか、こういう小説の長さって何で決まるんだろうか。よくわかりません。

おまけ:
文庫ってちょっと高くなってる気がするんですが、どうなんでしょう。いや、これで400円って高いよな、と思って。可処分所得が少ないってのが原因ですか、そうですか。図書館で借りればよかったかな、と思いました。

2005年11月21日

今日はドイツへ行ってきた。


2006年01月16日

バギー

試験が終わって、読みかけの本にいくつかとりかかる。

みんな一緒にバギーに乗って
川端 裕人
光文社 (2005/10/20)

先日、表紙とタイトルだけで買いました。ややあっさり気味ではありますが、読み進めるとどこかしらに共感できるエピソードがあるかもしれません。舞台は保育園で、主人公は新人男性保育士、という設定です。

おまけ:
個人的にはタカちゃんの話がやはり印象に残ります。

2006年01月17日

藤原さんの国語

今日はこれ。

ちょっとばらばらな構成な感じもしますが、あいかわらず読みやすい文章です。藤原さんの本はほぼどれでもお勧めできます。そういえば『国家の品格』が売れてるんだっけ。

祖国とは国語
祖国とは国語
posted with amazlet on 06.01.19
藤原 正彦
新潮社 (2005/12)

おまけ:
amazon で著作リストを見てみるとなんだか9割ぐらい制覇してるし。気に入ったら同じ作者の本ばかり探し出しては次々に読むってのはよくある読書法ですが、ぼくの場合はこの人が最初の例だったかも。あ、いや、子供向け小説とかシリーズものは別ですけどね。

2006年01月22日

そのまま、でもなくて

『博士の愛した数式』読了。

博士の愛した数式
博士の愛した数式
posted with amazlet on 06.01.23
小川 洋子
新潮社 (2005/11/26)

静かにどこまでも続いていくような気がしていると、ぽつりぽつりと終わりを知らせる兆しが目につくようになり、あまり大きな展開もなく最後のページにたどり着きました。残りのページ量を惜しみながら、派手な話でもないのに終わるのがさみしい作品です。いや最初からどことなくさみしいんですけどね。とかなんとかそれっぽいことを言いながら『妊娠カレンダー』しか読んでない気がするのは内緒です。しかも『妊娠小説』と勝手に勘違いして覚えてたし。

なんだか映画になっているらしく、公式ページを見てみたのですがイメージと大きく異なっていたのが残念です。なんだかテレビドラマのように無駄に明るいしきれいだし。監督はじめ元黒沢組なスタッフが集まっているからこそ暗さを利用してきれいな光が描けるはずとか期待する方が間違ってますかそうですか。あと日本人らしさとかを売るのも勘弁してほしい。数学そのものには国境はないんじゃなかったのかと。

ついでに『世にも美しい数学入門』も読みました。こちらはプリマー新書シリーズなので、すぐ読めます。まぁ、難しくなってくると流し読みしまいましたけど。『博士の』を読んでいればおさらい的な内容になります。

ここで書くまでもないかもしれませんが、対談ものは話のずれていきっぷりとか修正しようとしてる感じとかに注目すると面白いです。ふたり以上の会話なのでずれている部分に価値がある訳です。で、自分だったらどう思うのかと。

おまけ:
先日も書いた数学者藤原正彦が本書の準備段階で取材を受けた縁から文庫版解説を書いています。ちょっとした文章に対する目の付け所というか彼が気に入っているポイントがよくわかります。藤原作品を多く読んできていることもあり、数日前に『祖国とは国語』を読んだばかりなこともあり、やっぱそういうところで工夫しているんだな、と興味深いです。

2006年01月26日

長さに意味はあるのかい

小説に限りませんが、作品の長さや読みづらさにはどんな意味があるのでしょうか。

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編
村上 春樹
新潮社 (1997/09)
売り上げランキング: 1,622
おすすめ度の平均: 4.67
5 出だしにほれました。
5 次の展開が早く知りたい傑作
4 新たな一章

いつものように、読み出したら最後まで読み続ける、という気分にはなれない作品でした。時々思い出したように手に取るのですが、読むのをやめてしまいます。この数週間はかばんに入れっぱなしで、少しずつ自分の中の「空いた時間の過ごし方ランキングでの優先順位」を上げながら、どうにか最後までたどり着きました。

この先、第三部まであると思うと、まだ読めるうれしさと同時に読み終えられるかという不安の感情とがいい感じで混ざり合います。どこまで読んだかを忘れてしまうような本ではありませんが。そんな本が思い出せるのは喜びというか宿題というか、なんだかありがたいことでございます。

実はそんな本はまだまだ部屋のダンボールの中で待機中です。さて、どうしましょう。

2006年04月11日

たてよこ

村上龍『シールド(盾)』を読み終えました。
といってもすぐに読み終わる絵本形式の物語なんですけどね。

シールド(盾)
シールド(盾)村上 龍 はまの ゆか

幻冬舎 2006-03-24
売り上げランキング :


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んー、話は単純ですがいろいろなヒントの込められた作品です。『13歳のハローワーク』もそうでしたが、わかりやすい表現が多いです。それでも読み取るものは人それぞれでしょうね。少なくとも子供向けに限定された本とはいきません。

それよりも主人公二人のどちらもの視点からさまざまな「気づき」が描かれている点が興味深かったです。読者もきっとどこかに自分を重ねることができるでしょう。ラジオドラマみたいな感じとでもいえばよいのか、なんだか余韻の残る設定です(でも、たとえば「名なしの老人」を含めてこの話はハッピーエンドなのかな)。

たとえばこれを読む自分の父親や弟などを想像してしまいました。母親はどうかな。だからどうしたのよ、って感じかもしれませんが。

おまけ:
やっぱりこの値段はAmazonでの販売を意識した設定なのかしらん。

2006年05月24日

読書メモ

最近読んだ本を何冊かメモとして書いておきます。
決してブログに書くネタがないからではありません(たぶん)。

藤原和博』エネルギーを奪う仕事、もらえる仕事』(1998、新潮社)
ここに出てくる将来の社会像は、8年後の現在も大きく外れていません。お見事。内容がかぶってきますが『処世術』とかほかの本も広くお勧めできます。ところでこのまま校長先生は続けていくつもりなんでしょうか。

ナタリー・ゴールドバーグ 著、小谷啓子 訳『魂の文章術 書くことから始めよう』(2006、春秋社)
1995年に出たものの新装版。ブログ時代だから改めて登場ということでしょうか。いろんな限界やら発見やら、書くという行為の中に現れるあれこれが並んでいます。人によって引っかかるところは異なるでしょう。それを誰かと話し合ったりしてみるのもよいと思われます。

デビッド・アレン 著、田口元 監訳『ストレスフリーの仕事術 仕事と人生をコントロールする52の法則』(2006、二見書房)
いわゆるGTDの技術そのものは本を買うまでもないでしょう。それよりは、実際に取り組みに当たっての原動力として、もしくは背景や雰囲気を知りたい、という場合に役立つ本です。書き出すことの効能という点では上の本とも重なりますね。

近江誠『間違いだらけの英語学習 常識38のウソとマコト』(2005、小学館)
受験英語が元凶だ、などの素人評論家による「ウソ」を「マコト」が反論していく。本書中「オーラル・インタープリテーションとモード転換練習による意識的入力(p.66)」というのはたしかに説得力があります。

岩田真一『P2Pがわかる本』(2005、オーム社)
知識があやふやだったのでこの本を読んですっきりした。手軽に読めてよいのだが、これで十分ということもないだろう。ほかの本も読んで情報を補完したほうがよいのかもしれない。

リズ・ダベンポート 著、平石律子 訳『気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ』(2002、草思社)
表紙と題名で買ってしまった人は多いと思われるが、これで自分の生活が変わるかも、という気にはなれなかった。これよりはGTDの方が未来(の仕事)を見ている。

竹内一郎『人は見た目が9割』(2005、新潮新書)
授業に役立つかと思って買ったが、知っていることも多くあまり発見はなし。何で売れてるんだろう。手軽に人の内側を知りたいって欲望からか。演劇演出家としての経験を活かした「仕草や性格を引き出す技術」についての体系だった本こそが読みたい。

おまけ:
小説とか専門書とか技術書とかがないあたりに今の自分が出てる気もしますね。

2006年05月26日

読書メモ

読書メモ。

山﨑武也『話ができる男、バカになれる男、男が惚れる男 「人間的魅力」の育て方』(2004、三笠書房)
大人版中谷彰宏という印象です。気になったのは「騙されておく(p.36)」、「『学校型』の勉強を続ける(p.186)」、「堂々と休む(p.198)」あたりでしょうか。中谷本もそうですが、ちょこっと気になったところがあれば十分かと。Amazonでユーズドが111円とかだしなあ。

小野哲、関口由美子『データベースがわかる本』(2004、オーム社)
「AはBです。そしてCはDです。一方、EはFです。」のような宣言的知識が多くて、なんというか全体をなでて終わっている気がします(もちろん全体かどうかは素人にはわからないわけですが)。もうちょっとデータベースのすごさに触れて感動したかったかなあ。というわけで『P2Pがわかる本』はシリーズ名どおり「なるほどナットク!」でしたが、これはちょっと肩透かし気味でした。読むのとやるのとはまた別なのでしょうか。

竹内薫『99.9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方』(2006、光文社新書)
反証可能性とか大学の授業で学んだのを思い出しながら読みました。理系の人になにかを説明してもらうときに、なんでこんなのもわからないんだよみたいな空気を感じることも多いわけですが、こちらとしてはなんでもっとわかりやすく説明できないのかなあ、と思ってたりするわけです。自分だけ楽しんでずるいよ、というひがみみたいなものが入っているんでしょうけど。

きたみりゅうじ『新卒はツラいよ!』(2005、幻冬舎)
『SEのフシギな生態 失敗談から学ぶ成功のための30ヶ条』(2003、技術評論社)
『SEのフシギな職場 ダメ上司とダメ部下の陥りがちな罠28ヶ条』(2003、技術評論社)
だんだんネタがかぶってくる部分もありますが、面白く読めます。Amaznのレビューなどは好反応ですが、実際に同じ業界で働く人がどう評価するか聞いてみたいものです。ところでこれを買うのはどんな層なんでしょうね。上司か部下か、それともSE志望の学生か、とか。

おまけ:
ここに読書メモを書き続けていくと、いま別のブログ(非公開)で書いているのは意味がなくなるかも。んー、どうしよう、まあ続けるかどうかも怪しいから、なるようになるってことで。

2006年10月17日

東京駅にて。

本当に改札で発電してました。朝や夕方のラッシュはいい数字を出しそう。見てたら楽しいかな。

おまけ:
構内ならここより常に人に踏まれ続けられる場所がありそうですが。宣伝という意図もあるのかな。

2006年11月03日

ピザ

今日の夜食はピザでございます。

2006年11月29日

初中野

今日の昼飯は「佐世保バーガー」。これから映画の試写会です。


2006年12月06日

旅に出ます(した)

えーと、島根県に向かってます。目的?出雲大社参拝です。
写真は今日の宿、サンライズ出雲の寝台車です。2階だからか最後尾車両だからか、意外に揺れます。がたんごとん...

2006年12月10日

アルスラーン戦記

あわわわわ。『アルスラーン戦記』が再開してるんじゃないか。なんで気づかなかったんだろうか、自分は。まさかこんな日が来るとは(半分以上あきらめてたし)。だって初めて読んだのが20年前とかですよ。

いろいろ忘れてそうだから最初から読み直したほうが楽しめるかな。でもちょろっと登場人物の名前聞いたりしただけでも、ふわぁーっと懐かしくなります。それだけでもうすでにうれしい。

期待通り、wikipediaにも載ってるし。

暗黒神殿 アルスラーン戦記12
暗黒神殿 アルスラーン戦記12田中 芳樹 丹野 忍

光文社 2006-12-07
売り上げランキング : 5

おすすめ平均 star
starつ、続きを...!
starこれからは出版も早そう?

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おまけ:
これ読んだらやっぱり『ロードス島戦記』も読んじゃうんだろうなあ。

2006年12月16日

あかいっす

赤いイスがバス停わきにおいてありました。子供用なのかちいさめのがまたいい雰囲気です。後ろの紅葉した赤ともまたあいますねぇ。っていうか朱色って感じかも。

2007年05月14日

早起きの仕組み

最近は早起きです。
基本的には5時起床ですから。

夜更しも得意なんですけど早起きも得意にしようと思って。それにやりたいことを考えてこの時間になりました。具体的には朝の散歩とか英語の勉強とかですね。寝るのは11時ぐらい。15分ぐらい昼寝もする(寝すぎると逆効果)から、日付が変わる前に布団に入ればまあ大丈夫。

特に、一日のスタートである起床時間を一定にするメリットは大きいようです。もちろん長さや時間帯は人によって異なりますが、そこでスケジュールをリセットしているような感覚があります。就寝時間というゴールは先延ばしできるというのは結局は錯覚ですし(まだ時間があるとか思っちゃったりして)。

とはいっても、意思の力だけでがんばるのはつらいので光を浴びるとか体を動かすなどの工夫を入れた方がいいみたいです。カラダが起きてこないのに無理しても、ね。自分の場合はそれもあって散歩と英語(瞬間英作文)が日課です。ここらへんは築山節『脳が冴える15の習慣』(生活人新書202、NHK出版)などからヒントを得ました。ちなみにその前に出た『フリーズする脳』(同163)もあわせておすすめです。

脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める
築山 節

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いくら人が脳を発達させたとか自由な意思を持っているとか言っても、ある面では目とか鼻とか穴が開いてるだけなので、外からの刺激をセットにして生活を組み立てていくということになります。ということで早起き以外にも適用できる話でした。おしまい。

おまけ:
ついでにこの本の内容にからめて言えば、次の自分の課題は「掃除」です。

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